エンドトキシンの抗アレルギー作用経路を特定

 

 

 

 家の中のエンドトキシン(細菌毒素の一種、LPSともいう)の量が多い(つまり家が汚い)ほど、アレルギーの発症が少ないことが証明されています。この様に疫学的証拠があきらかなアレルギーワクチン候補はエンドトキシンだけです。ところが、エンドトキシンを実験動物に注射すると 抗アレルギー作用以外に、発熱、炎症、臓器障害などの好ましくない作用もおきてしまいます。 われわれ(国立成育医療センターの加藤研究員ら)は、LBPという蛋白質と結合している場合に限って、エンドトキシンがアレルギーを抑えるTh1細胞を刺激する必要最小限のインターフェロンβを 免疫細胞より分泌させることを突きとめました。LBPと結合していないエンドトキシンやLBP単独ではこの作用はありませんでした。したがって、炎症や発熱を起こさない様なエンドトキシンの構造部分とLBPとの結合物は、将来的なアレルギーワクチン候補として有望である 可能性があります。

 

Kato A, Ogasawara T, Homma T, Saito H, Matsumoto K: lipopolysaccharide-binding protein critically regulates lipopolysaccharide-induced IFN-a/b signaling pathway in human monocytes. J Immunol. 2004 ;172(10):6185-6194.  (Abstract/Full Text)  (Supplementary Data)